こんぶが赤倉に来て14年になりますが、子育てを通じて一番嬉しく楽しく感じたのがこの豆名月と栗名月です。


豆名月は十五夜、栗名月は十三夜。


この日、子ども達は月が出始めた頃に集まって、それぞれグループになって町内の家々を回ります。


「豆っこ(栗っこ)、煮ーたかわ!」と言って玄関の戸が開きます。


ニコニコした子ども達が手に袋を持って立っています。


そこで、家の人は、「はい、どうぞ。」と、用意していた豆やお菓子を子ども達に渡します。



山形県赤倉温泉のみんなのブログ


「ありがとうございました。」と挨拶すると、子ども達は次の家に向かいます。


「夜道、気をつけてね、遅くならないんだよ。」と家の人は声をかけ、次の子ども達が来るのを待ちます。


温泉街なので、旅館にも顔を出します。


お店や居酒屋さんにも声をかけます。


焼き鳥を貰ったりもします。


飲みに来ていたお客さんからももらったりします。


歩きながら子ども達は、膨らんできた袋の中からお菓子を一つ取り出して、パクッと食べてみたりします。


「あすこの家のお菓子は凄かったね。」なんて話したりします。


「○○ちゃん、そろそろ帰った方がいいからそっちの方回ろう」なんて相談したりします。


暗い道があるので、懐中電灯片手に話が弾みます。


そうして、それぞれが家に帰ると、貰ったお菓子を披露します。


「これは○○でもらった、これは□□、△△では50円もらった。」とお母さんやお父さんに報告します。


「よかったね~、このお菓子、美味しそう!1個ちょうだい。」とお母さんが言ったりします。


「お、この枝豆、んまいなぁ!」なんて、お父さんがつまみ食いしてみます。


こんぶの家の末っ子は小学校6年生。


今年最後の豆名月、栗名月。


どういう訳か、中学生になると参加しないんです。


少~し大人になるからでしょうか?


子どもにとって、とても素敵なこの日。


こんぶが子どもの頃育った地域ではこんな楽しい行事はありませんでした。

自分の子どもが羨ましい。


今年は9月12日(月)が十五夜、豆名月。

10月9日(日)が十三夜、栗名月。


皆さんの地域にも、こんな行事は残っていますか?

子どもの頃、回った事はありますか?




ひやま山荘のこんぶでした。